朝方、見馴れない一人の未成年が店に入ってきた。この界隈じゃ恋人にしたくない未成年ベストテンに入るらしい。BobbyTerはガタイに似合わず甲高い声でこう言った。

うん？どっかで聞いたような台詞だ・・・・・。

大分夜も遅くなった頃、割とよく来るDonaldnipが入ってきた。ここに来るようなタイプには見え無いのだが・・・。タバコをもみ消すともったいぶったようにこう切り出した。

そう言って、得意の嘘泣きをはじめた。

大分夜も遅くなった頃、何回かこの店を利用している中年が入ってきた。Donaldnipはウィンクを店にいた人妻に送り（片目だけのウィンクはできないらしい）、何を思ったのか人妻の話しをはじめた。

そう言いながらもセックスアピールを忘れない。

大分夜も遅くなった頃、前に見たことがある男の子が入ってきた。長生きするとこういう客も珍しくない。私を嬉しそうに見つめ、もったいぶってこう言った。

JohnnyJotteを警察に通報するべきか悩むところだ・・・。

大分夜も遅くなった頃、何回かこの店を利用している男が入ってきた。Donaldnipというふざけた名前の男だ。何を思ったか自分は戦前の生まれなんだと激しく主張しはじめた。

もはや現実を直視する事はできないようだ。

大分夜も遅くなった頃、何回かこの店を利用しているプリンスが入ってきた。愛玩のバービー人形を片時も離さない。タバコをもみ消すともったいぶったようにこう切り出した。

そんな事を言っても愛する人は戻ってこない。

大分夜も遅くなった頃、何回かこの店を利用している紳士が入ってきた。断っておくが、この店はこういう客ばかりじゃない。Donaldnipは私を見つけると嬉しそうに近づいてきた。

この店でのトラブルはごめんだ。

大分夜も遅くなった頃、前に見たことがある学生が入ってきた。ハーレムから引っ越してきてまだ日が浅いらしい。Stevetibは独り言をブツブツ言いながらテーブルについた。

この台詞を最後にしてこの学生は旅立った・・・・・。

大分夜も遅くなった頃、割とよく来るTimothystocaが入ってきた。聞いたこともない会社のこれまた聞いたこともない肩書きを持つ。Timothystocaはガタイに似合わず甲高い声でこう言った。

あまりにも必死だったので私は思わず吹き出してしまった。

大分夜も遅くなった頃、見馴れない一人の老人が店に入ってきた。裏の世界しか見てこなかった、世の中にはそういう人間もいる。額、首筋、わきの下を一通りハンカチで拭くと、唾を飛ばしながらこう言った。

私の意識はLeslieMicの鼻の穴から伸びている一本だけ長い毛に釘付けで、話を聞いている余裕はなかった。