遅い昼飯でも食べに来たのか、前に見たことがある女殺しが入ってきた。一癖もニ癖もありそうな人物だ。私を嬉しそうに見つめ、もったいぶってこう言った。

そう言って、得意の嘘泣きをはじめた。

遅い昼飯でも食べに来たのか、前に見たことがある未成年が入ってきた。この界隈じゃ恋人にしたくない未成年ベストテンに入るらしい。得意万面で初恋の話をしだした。

ここにも一人、季節の終わりに取り残された未成年がいた。

遅い昼飯でも食べに来たのか、何回かこの店を利用している女殺しが入ってきた。この女殺しにつかまったら大概の淑女は人生の地獄を見る。差し出した一杯の水を飲み干すとくたびれた声で一つの話をした。

Henrylizの言葉に時間が止まった。

まだ日も高いうちに、何回かこの店を利用しているプリンスが入ってきた。見ているこちらが辟易するくらいの派手な衣装だ。荒ぶる魂を押さえつける事が出来ないのか私にそれをぶつけてきた。

股間を掻くのだけはやめてもらいたいものだ。

まだ日も高いうちに、前に見たことがある男性が入ってきた。Richardphabyはいかにも追われている、そういう感じだった・・・。何を思ったか自分は戦前の生まれなんだと激しく主張しはじめた。

もうそんな事を言う歳でも無いと思うのだが。

まだ日も高いうちに、見馴れない一人の優男が店に入ってきた。Michaelunoffが入ってくるなり店内が静まりかえった。私にペコペコお辞儀をすると童子のような眼で語り出した。

そう言って自分の頭をコツンと殴りエヘッと笑ってベロを出した・・・。

まだ日も高いうちに、何回かこの店を利用している野郎が入ってきた。この辺りでいい噂は聞かない・・・。Henrylizは辺りかまわず罵った。

この時のこのHenrylizの台詞が果たしてどんな意味を持っていたのか・・・。そのときの私には予想すらできなかった。

まだ日も高いうちに、見馴れない一人の男が店に入ってきた。ErikPaxというふざけた名前の男だ。私にペコペコお辞儀をすると童子のような眼で語り出した。

冗談にしては笑えない。

まだ日も高いうちに、見馴れない一人の老人が店に入ってきた。裏の世界しか見てこなかった、世の中にはそういう人間もいる。私を嬉しそうに見つめ、もったいぶってこう言った。

私の意識はLuisalivaの鼻の穴から伸びている一本だけ長い毛に釘付けで、話を聞いている余裕はなかった。

まだ日も高いうちに、前に見たことがあるプリンスが入ってきた。見ているこちらが辟易するくらいの派手な衣装だ。RalphknIcaはいかにコギャルというものが素晴らしいかを主張し始めた。

「誰も自分を分かってくれない・・」最後にそうつぶやいた。