大分夜も遅くなった頃、またAnna_Mixがやってきた。博徒仲間の間じゃそうとうの実力者だそうだ。差し出した一杯の水を飲み干すとくたびれた声で一つの話をした。

そう言いながらAnna_Mixは恍惚の表情を浮かべた。

大分夜も遅くなった頃、またAnna_Mixがやってきた。若者の体から漂う高級な香水の香りが店内に異臭を放つ。荒ぶる魂を押さえつける事が出来ないのか私にそれをぶつけてきた。

昔はもっと素直ないい子だったのに・・・。

大分夜も遅くなった頃、またAnna_Mixがやってきた。断っておくが、この店はこういう客ばかりじゃない。Anna_Mixは女郎から聞いたという話をしだした。

今夜が一段と冷えるのは深々と降り積もる夜雪のせいだけでは無いだろう。

大分夜も遅くなった頃、またAnna_Mixがやってきた。Anna_Mixというふざけた名前の男だ。Anna_Mixは1歩もその場を動こうとしなかった。

若い頃は誰でも過ちを犯すものだ。

大分夜も遅くなった頃、またAnna_Mixがやってきた。この界隈じゃ恋人にしたくない未成年ベストテンに入るらしい。額、首筋、わきの下を一通りハンカチで拭くと、唾を飛ばしながらこう言った。

・・・不様としか言いようが無い。

大分夜も遅くなった頃、前に見たことがある貴公子が入ってきた。聞いたこともない会社のこれまた聞いたこともない肩書きを持つ。私にペコペコお辞儀をすると童子のような眼で語り出した。

はい、お疲れさん。

大分夜も遅くなった頃、何回かこの店を利用している御曹司が入ってきた。Jazzplaymsk_SEXと言う名前らしいがどうせ偽名だろう。箱入り娘から教わったというナツメロを歌い出した。歌詞の内容はこうだ。

独り言なのだろうか・・・・・？

大分夜も遅くなった頃、見馴れない一人の男が店に入ってきた。Stevencofというふざけた名前の男だ。一枚の写真を取り出すと、目に涙をうかべて話しはじめた。

人間もここまで落ちぶれると大したものである。

大分夜も遅くなった頃、見馴れない一人の二枚目が店に入ってきた。自分の人生でさえも脇役を演じている、そういうタイプだ。Jenniferdunnyは思い出したかのようにこう言い出した。

なぜここまで自信たっぷりに話せるのだろうか。・・・・理解に苦しむ。

大分夜も遅くなった頃、見馴れない一人の老人が店に入ってきた。裏の世界しか見てこなかった、世の中にはそういう人間もいる。VictorAvameは周りを警戒するようにこう言い出した。

・・泣きたいだけ泣くがいい。今宵の酒は悲しい酒だ。