まだ日も高いうちに、割とよく来るJamesNopが入ってきた。食えない・・・その手の人間だ。JamesNopは私を見つけると嬉しそうに近づいてきた。

私はひたすら我慢して聞いてあげた。

まだ日も高いうちに、割とよく来るJamesNopが入ってきた。随分とご機嫌な様子だ。JamesNopはいかにマドンナというものが素晴らしいかを主張し始めた。

昔はもっと素直ないい子だったのに・・・。

まだ日も高いうちに、何回かこの店を利用している彼氏が入ってきた。近所のガキどもを集めては金を巻き上げている。そういう話だ。私のむなぐらをつかむと今にもあばれそうな勢いでこう言った。

今夜が一段と冷えるのは深々と降り積もる夜雪のせいだけでは無いだろう。

まだ日も高いうちに、何回かこの店を利用している二枚目が入ってきた。二枚目は女の子を探しているらしく、GreggAginkは最近の女の子がいかに腹立つかを力説しはじめた。

笑って許してやるだけの寛容性も必要だ。

まだ日も高いうちに、何回かこの店を利用しているダンディが入ってきた。一度見たら決して忘れる事が出来ない強烈な風貌だ。TimothyCogは誰から聞いたかわからない噂話をはじめた。

・・・不様としか言いようが無い。

まだ日も高いうちに、前に見たことがある学生が入ってきた。ハーレムから引っ越してきてまだ日が浅いらしい。私に顔を近づけると口臭を放ちながら喋り出した。

はい、お疲れさん。

まだ日も高いうちに、見馴れない一人の二枚目が店に入ってきた。自分の人生でさえも脇役を演じている、そういうタイプだ。PageaDemsはマドンナから聞いたという話をしだした。

この二枚目からこの話が出てくるとは思わなかった。

まだ日も高いうちに、前に見たことがある野郎が入ってきた。この辺りでいい噂は聞かない・・・。何を思ったのかレズビアンの話しをはじめた。

人間もここまで落ちぶれると大したものである。

まだ日も高いうちに、前に見たことがある男性が入ってきた。店に入る前からWalterBubは酔っ払っていたらしく、来てそうそう床に吐いた。WalterBubは今の仕事の無職を辞めたいというような話をしてきた。

私はその場を逃げ出したい気持ちでいっぱいだった。

まだ日も高いうちに、前に見たことがある女殺しが入ってきた。一癖もニ癖もありそうな人物だ。タバコをもみ消すともったいぶったようにこう切り出した。

・・泣きたいだけ泣くがいい。今宵の酒は悲しい酒だ。