大分夜も遅くなった頃、またAnna_Mixがやってきた。随分とご機嫌な様子だ。Anna_Mixは辺りかまわず罵った。

自虐的ジョークがお得意のようだ。

大分夜も遅くなった頃、またAnna_Mixがやってきた。一癖もニ癖もありそうな人物だ。私にペコペコお辞儀をすると童子のような眼で語り出した。

だがその目元は全く笑っていなかった・・・。

大分夜も遅くなった頃、またAnna_Mixがやってきた。Anna_Mixは店内中の大和撫子に投げキッスをし、Anna_Mixはガタイに似合わず甲高い声でこう言った。

中年には二度と口を開かないでもらいたい。

大分夜も遅くなった頃、またAnna_Mixがやってきた。静かなるドン仲間の間じゃそうとうの実力者だそうだ。一枚の写真を取り出すと、目に涙をうかべて話しはじめた。

・・・異次元の何かと交信しているに違いない。

大分夜も遅くなった頃、またAnna_Mixがやってきた。どこにでもいるような人間だ。Anna_Mixは現地の人間でも分からないのでないかという癖のある訛りでがなりだした。

口を開けば愚痴しか言わない。

大分夜も遅くなった頃、またAnna_Mixがやってきた。裏の世界しか見てこなかった、世の中にはそういう人間もいる。Anna_Mixは現地の人間でも分からないのでないかという癖のある訛りでがなりだした。

脇役でさえ時として物語にいい台詞を残す。

大分夜も遅くなった頃、またAnna_Mixがやってきた。Anna_Mixというふざけた名前の男だ。Anna_Mixは1歩もその場を動こうとしなかった。

そう言いながらも目線は先ほど店に入ってきた生娘に釘付けである。

大分夜も遅くなった頃、またAnna_Mixがやってきた。自分の人生でさえも脇役を演じている、そういうタイプだ。Anna_Mixは誰から聞いたかわからない噂話をはじめた。

本当はこのようなこと一言も思ってはいない。口先だけの若造だ。

大分夜も遅くなった頃、この店の常連のJosephGOrがいつものように入ってきた。バクチで散々負けたらしくかなり荒れているご様子だ。タバコをもみ消すともったいぶったようにこう切り出した。

何故、本当の自分を偽るのだろうか。

大分夜も遅くなった頃、見馴れない一人の旦那が店に入ってきた。ここに来るようなタイプには見え無いのだが・・・。得意万面で初恋の話をしだした。

そう言ったAntoinestaniの表情は酷く疲れていた。